学会発表:濱田博之(2002)

発表タイトル:
郊外核オフィスの構造的変容−幕張新都心を事例として−

発表学会等:
地理科学学会(2002年度春季学術大会)
2002年6月2日、広島大学

要旨:
  オフィスは都市を構成する重要な要素であることがかねてから認識されており、特に東京大都市圏を中心として研究が蓄積されてきた。これらによりオフィスの郊外化、千葉・横浜などにおける郊外核の形成が指摘されている。本研究では郊外核の一事例である幕張新都心を取り上げ、郊外核を構成するオフィスの性格が時代により変化していることを明らかにする。
  これまでの研究では幕張新都心には都心の本社機能を補佐するバックオフィスが集積しているとされてきたが、実際には千葉周辺を管轄とする支所オフィスが殆どを占めている。この差は初期に入居していたバックオフィスが撤退し、そのスペースに安価な賃貸料やイメージでの有利性を求めて千葉市中心部からの移転が多く起こったこと、すなわち郊外核オフィスが都心部を補完するものから周辺地域の中心へと質的な変化を遂げたことによると考えられる。